日本財団 図書館


 

5.2.2現地適用例
1)適用港湾の概要
波浪の浅海変形、構造物の反射の影響を取り入れた波浪予測モデルの適用のケーススタディとして、茨城県の常陸那珂港を選んだ。
この常陸那珂港は、水戸市東方約15?の水戸市対地射爆場跡地の一部に、北関東横断道路の完成をにらんだ東京湾のバイパス港湾として、また首都圏の電力需要に対応して石炭火力発電所を擁するエネルギー港湾として、石炭船13万DWT級、一般貨物船5万DWT級の入港が可能な港湾として整備が進められている。(図5−2−3に港湾計画図を示す。)
昭和63年度より作業基地となる船溜まりの整備に着手されており、平成10年に一部供用開始を目指している。このため、第一線防波堤である東防波堤6,000mのうち4,000mを平成10年度までに完成させる予定となっている。
この常陸那珂港は気象海象条件が非常に厳しい港湾であり、外洋波浪が直接港に入射するためこのモデルの適用例としては最適な港であると考えられる。(図5−2−4に海岸線の形状および海底地形を示す。)
2)波浪変形計算
波浪変形計算は、上述のように「砕波および反射を考慮した波浪変形計算プログラム」を用いて、常陸那珂港の条件を与えて行った。
ここでは計算例として、以下に示す境界条件、波浪条件のもとに行ったものを示す。

079-1.gif

図5−2−5に格子条件図を示し、図5−2−6〜5−2−8に波高比分布図を、図5−2−9に周期比分布図を、図5−2−10に波向分布図を示す。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION